|「お守り」の歴史を知ると今よりもっと信じられる?!
社会的にも認知されており、誰もが一度は持ったことがあると思われる「お守り」はいつの頃からあるのでしょうか?
これが「お守り」の起源ですと特定はできませんが、実は邪馬台国で有名な卑弥呼の時代にはもう「お守り」は存在していたと考えられています。
必要性や価値が認められなければ歴史のどこかで消滅や淘汰されているはずです。
今日まで脈々と受け継がれてきた「お守り」が持つ効果を認めなければならないでしょう。
|「お守り」はいつの頃から・・起源は?
「お守り」は、古から今日に至るまで人々が生活を営む上で、気持ちの支えとしての役割を受け継いで来ました。
「お守り」の歴史を知る事によって、昔の人達も同じ様に悩みや不安を持ちながら生活して来たことを感じることができます。
「お守り」はいつの時代に誕生したのでしょうか?
調べて見ますと、これが日本で初めの「お守り」!・・と言い切って線を引くのは困難な様です。
歴史的には、医療や薬が発達していない時代に疫病で命を落とすなど、様々な災難から身を守る目的で魔力・妖力が宿ると信じられていた鏡や貴石、懐剣等を身に着けたことが起源ではないかと考えられています。
しかし、それよりも前に卑弥呼の時代には既に、宝石や貴石をシャーマニズムに利用し、魔除けとして身に付ける風習が確立されていたというのが定説になっています。
そして更に歴史を遡ると、勾玉や埴輪にも魔除けの意味を持っていたのではないかといわれています。
現代に繋がる「お守り」の体裁が整えられたのは、どうやら平安時代の安倍晴明で有名になった陰陽道の護符が発祥とするのが通説になっています。
陰陽師が使役する鬼神である、「式神(しきがみ)」を操る「護符」は、魔除けや厄除けの意味を持っていました。
この「護符」は肌身から離さずに持っていることで効果を発揮するということで、小さな袋に入れて首にかける等、持ち歩くことが出来る様にしたそうです。
その後、「護符」は「お守り」と変化を遂げ貴族を中心に「懸守(かけもり)」として広まって行きます。
「懸守」は鎌倉時代になって武士の間にも広がり、江戸時代には、いろいろな形のものが「肌守(はだもり)」と呼ばれて、庶民にも行き渡って行きました。
そして私達が知る「お守り」へと通じて行きます。
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|神社や寺社の「お守り」について
現代の「お守り」は、一般的には神社や寺社で購入するのが一般的になっています。
神社は神様、寺は仏様の加護をお願いするのですが、「お守り」は神社で購入した方が良いのか?それとも寺?どちらが、より御利益があるの?という話を耳にすることがあります。
これは、どちらでも同じという事の様です。
購入するときの気持ちやタイミング、思いが大切なのでそれが神社なのか寺なのかは問題ではありません。
廃棄する場合も、基本的には入手した寺や神社で処分するのが良いのですが、寺で入手した「お守り」を神社で、あるいはその逆でも問題ないと寺と神社両方で確認することもできました。
勿論、頂いた「お守り」や旅行先で入手した「お守り」の廃棄も同様とのこと。
歴史的には明治政府が、政治的に神道を利用するために神仏分離令で廃仏毀釈で分けてしまいましたが、それまでは神様と仏様は一緒でした。
もともとは「お守り」に神様も仏様もありません!
以前は「縁結びの〇〇神社」「〇〇が御本尊のお寺」等、霊験は選ぶ寺社の特長によって、その寺社のお守りを持っているので〇〇に効果があるという考え方も確かにありました。
歴史的には神社や寺の力が強くなると、平安時代には寺社に所属し祈祷に従事する、身分の低い神職や社僧で「御師(おし)」という人達が現れました。
彼らは諸国を回り、所属する寺社の功徳を広め、資財を集め社寺の復興に努めたといわれています。
その流れで、寺社の功徳・神徳等の教えの一部が形を変えて学問や縁結び・・〇〇御本尊等お願いごとの内容に特化したお守りが出てきた様です。
しかし、教義などによる信仰以前に元々の「お守り」に対する認識として、木や岩や動物や鳥など自然物が持つエネルギーで、守護してもらうことから来ています。
神道はもともと自然崇拝から始まっています。
石器時代では、最初は動物や魚の骨などで身につける「魔除け」を、その後は石で作り始めています。
また、全ての動物の元(はじめ)の形である胎児を形取った「勾玉」、「月」の神秘性を認めていた時代には月の形を身に付けていました。
「お守り」の原点は正に自然崇拝にある!といえるでしょう。
パワースポットやパワーストーン等に見られる様に、意識せずとも現代において自然崇拝は脈々と受け継がれています。
結論としては、もっと自由に気持ちのまま、持っている人自身が信じれる「お守り」や「魔除け」を身近に置いて過ごすことが最も大切ということになります。
|お守りには「魂入れ」が必要!
「お守り」は自然の素材でも、自然やその地方や地域の動物などをモチーフにした物でも、お寺や神社で購入した物でも、旅先で入手した物など何でもOKなのです。
ただし、共通して大切なことは「気」を込めることだといいます。
例えば、ホームセンターなどで購入した神棚に、一般的な言葉でいう「魂入れ」を行うのと同じ様に、これは必要です。
「お守り」としての役目を果たしてもらうには、「気」を入れることや「魂入れ」が必要条件ということです。
神棚を購入した際にはやはり神社に持参するなど、魂入れ(修祓)をする必要がある!といわれる儀式には素直にうなずくことができるのでしょう。
神の「気」が入っていない神棚は、ただの木製の飾り棚であって、その飾り棚を気持ちの拠り所にするのは、少々きつい!ということになります。
但し、一方で神棚への魂入れは不要とする考え方もあります。
神棚は神が宿ることになる単なる家であって、神棚自体には御利益も何の霊験も無くてもよく、寺社や神社で儀礼に則って入手した「お札」のみが神の気が宿った本体なので、それを納めることで神棚の役割を果たすことになる、という考え方。
どちらが正しいのでしょうか?
答えは、どちらも意識としては誤っていない!ということになりますが、儀式や儀礼は先人からのアドバイスと考えれば、魂入れとまではいかなくても「お札」を納める前に浄化の儀式を行っているケースが多い様です。
肝心なのは手を合わせる人の納得感が大切なので、気持ちの拠りどころとして信じられるならどちらでも良い!のですが、個人的には神棚や「お守り」には魂入れや「気」を入れることを推奨したい。
旅先などで300円の「お守り」を購入した、または身辺回りに置いておきたいと思う様な気持ちに響いた石を拾ったなどの場合はどうしたらよいのか?
パワーストーンの浄化などに使用している、クラッシュ水晶の上に4~5日置いておく方法もある様です。
しかし、市販されているクラッシュ水晶の中には、純度が低く一部ガラスが入っている低質な物も有る様なので要注意です。
費用もかからず浄化方法のひとつとして、月夜の晩に「月光」が当たる窓の縁に通算で5~7日程置いておく方法も検討すべきでしょう。
古から、月の光は神秘の象徴として認められて来た歴史があります。
参考例として、金額も一般的な(純度に拘らなくてもよい)市販されているクラッシュ水晶を入れたガラス製の器に「お守り」を置いて5日程窓辺に据えてみるということも行ってみる価値はあると思っています。
「お守り」はお参り等の儀式や、月光を利用した浄化や魂入れは最低限実施頂きたいと思うのです。